NOTE > CEDARS COFFEE. の風味表現“FlavorNotes”について

味を感じる味覚は、主観的な感覚にほかなりません。

しかし、私どもの商品であるコーヒーの特徴をお客さまにご案内させていただくには、何らかの方法で味を共感、イメージしていただくことが必要になってきます。

そもそもお客さまは、自分の好みに合った美味しいコーヒーに出会うことが最優先で、それがどんなふうに美味しいか、どんな味がするのかを表現する必要はありません。しかしお客様が「飲んでみたい!」と思えるコーヒーを見つけるには、私ども含めコーヒーを提供する側と共有できるツールがあると便利です。生産地や精製、焙煎等のリテラシーも有効ですが、広く信頼性の高い客観的な表現は、多くのお客さまにもイメージしやすいと考えます。

さて、コーヒー鑑定士やカップテイスターなどのコーヒーのプロ達は、円滑な意思疎通を図る目的で共通の表現を用いてきました。共通の表現を使いこなすために必要な特殊な技能を習得するには、相当な経験と訓練はもちろん、高度に研ぎ澄まされた味覚、嗅覚、味を記憶する能力、言葉に置き換える想像力などが必要と言われます。

コーヒーの味の表現の基準はいくつかありますが、現在では、2016年にアメリカスペシャルティコーヒー協会(SCAA)とワールドコーヒーリサーチ(WCR)が協力し作成したコーヒーテイスターフレーバーホイール( Coffee taster’s flavor wheel ©︎2016)が世界の事実上の標準といえます。コーヒーの巨大なサプライチェーンにおいて、一定の品質を守るための拠り所にもなっています。(SCAAは2017年にヨーロッパスペシャルティコーヒー協会(SCAE)と合併し、現在のSpecialty Coffee Association(SCA)が誕生しました。)

下の URLからSCA の公式サイトへリンクさせていただきます。

https://sca.coffee/store-index/coffee-tasters-flavor-wheel-large-format-english

※当店は、このデジタルファイルをライセンス購入しております。

先述の通り、このフレーバーホイールは主に、世界に股をかけたコーヒーのプロによって開発された高度なアプリケーションです。一方、消費者の味覚は国は疎か、地方のごく小さな地域の食文化にも関連が深いものであり、フレーバーホイールの中にはわれわれ日本人の感覚では、あまり馴染みのない表現や、イメージが難しい表現もあるようにも思います。

しかし、このSCAのフレーバーホイールは、これらの馴染みのない表現を除けば、お客さまにコーヒーをご案内するツールとしても有効であると私どもは考えています。

「美味しさ」は、味(taste)、香り(aroma)、食感(texture)の3つの要素が織りなす「風味(flavor)」の感覚のひとつです。表現の基準を味覚だけ、あるいは嗅覚だけと特定の感覚に限定することは、むしろ表現に齟齬を生じかねません。

オリジナルは英語ですが、フレーバーホイールの表現を見ていると、味の表現、香りの表現、あるいは、本来は決して口にしないものまで様々な表現が混在していることに少し驚きます。風味に含まれる具体的な印象、直感的にお客さまにもイメージして頂きやすい表現になっているのだと思います。

CEDARS COFFEE. でも、お客さまがお好みのコーヒーを見つけるためのひとつの客観的な目安として、コーヒーの文化、リテラシーの普及の目的からも、フレーバーホイールの表現を使用させていただきたいと思います。

COFFEE TASTER’S FLAVOR WHEELの表現を日本語訳を加え、表にしました。